2005-10-09 ドラゴン桜2
_ アエラの特集でドラゴン桜の記事を読んだ。
私が、祥伝社から、『わが子は最低点法で勝つ』を出し、受験プロの入試テクニックを公開したのは、平成10年のことである。実に、私が最低点法を開発してから20年が経ている。
私が最低点法を開発したのは、プロ家庭教師として、可能な限り短期間で受験成功するにはどうしたら良いかと考えた末の結論だった。しかし、その理由の根底には、暗記型の現行入試への強い批判と、人間性豊かな人材の育成のために、クラブ活動や芸術活動に充分に時間を割くことができるようにすることが目的であった。つまり、子どもを壊さずに入試合格を勝ち取るにはどうしたら良いかを考えた末の戦略だった。
教育カウンセラー、プロの受験専門家として、長年に渡って現場を経験した私は、受験によって多くの子供達が壊れてしまうことが、我が国の将来にとってマイナスであることを強く認識していた。
どれほど多くの人たちの相談を受けてきたことだろう。サピックスや日能研、あるいは新興6年生私立に入学したが、さっぱり勉強ができなくなってしまった子供達の親の相談を。
私は、確実に何割かの子供達がダメになってしまう教育を、「教育」とは呼ばない。教育とは全てのものに福音があるものでなければならないはずだ。ネオリベラリズム(新自由主義)は、一部の勝者と多くの脱落者を前提とした思想である。これをマスの大衆が支持するとは考えられないことである。
しかし、自ら騙されていることを国民が選ぶのなら、正直にやってきた私は敗北者である。文科省さん、貴団体の勝ちです。貴兄らは、「1%のエリートがいれば充分である」とかねがね言っていましたね。多くの国民の言語了解能力を奪う教育の推進。教育とは、騙されない人間を作るためのものであるという本線を、見事に脱線させることに成功した貴兄らは、この先この国をどこへ導こうというのですか。