2007-10-15 サギックス
_ サギックス
相変わらず進学塾があくどい営業を展開している。すでに『できるだけ塾に通わずに、受験に勝つ方法』などで明らかにして来たが、基礎訓練が終了すれば、二学期以降は過去問をやるのみであり、塾に通うことは限りなく無意味に近い。実際二学期以降退塾する生徒も多い。冬期講習など全く行く必要がない。教師も生徒も疲れるだけである。
てなわけで、今年の秋は、どの進学塾も志望校に特化したコースを設けて客離れを防ごうとしている。
早稲アカでは、開成コースとか麻布コースとか様々な志望校向けクラスを設けている。これは今春の噂であるが、各コースからの成功者は限られ、かえって麻布コースなどでは、麻布よりも海城など麻布以外の学校に行った生徒が多かったという。慶應特設コースでも、受かった人数は限られ、他コースに通った生徒が慶応進学したりしている。なぜであろうか?私の調べでは、麻布コースも開成コースも、テキストの60%以上が共有である。つまりほとんど同じことをやっているのであり、そのクラスは単に麻布受験の生徒が集まっているだけであって、麻布合格に向けての抜本的な対策をしているわけではない。
決め手になるのは、国語得点であるが、ご存知のように、早稲アカでは国語教師の中枢部が「脱藩」して専門塾を開いた後である。国語科の指導は誠に低劣である。かえってバカになるから出席しない方がいいくらいである。これは本当である。塾の国語教師は進学校の国語教師にあまりに能力的に劣る。
同様にサピックスもひどい。ここはそもそもTAPから割れたときから、国語学習を軽視し続けているのであるが、この公開模試の国語問題はひどい。たとえば麻布オープン模試では、確かに出そうな重松清は使っているが、麻布が絶対にとらない作品部分を掲げ、選択肢を無理に難しくしようとした結果、正解選択肢がない。記述部分も何を聞いているか分らなかったり、重複した部分の読解など、麻布が絶対にしないことのオンパレードである。そして驚くべきことは、あたかも当然のごとく、正解答と解説がめちゃめちゃなのである。能力のないものが無理矢理作っているとしか言いようがない。さらにひどいのが採点である。記述解答であるから学生を雇っているのであろうが、そもそも見本となる正解答が間違っているのであるから、採点には「観点」らしきものが見られずメチャメチャである。能力が劣るものの言いなりになるサピックス内部生が高得点するだろう。しかし麻布はそんなことは無視した出題である。予想に反して上位層がボロボロ落ちるというわけだ。去年サピックスに通いながら、麻布、渋幕、海城2に合格した私の生徒は、「どうしてオマエだけが合格するのだ?」と絶句されたという。あたりまえである。国語能力に欠けるものがスタッフなのであるから、サピックスの国語教育を無視すれば無視するほど合格に近づくのである。
生徒たちが、「サギックス」、「早稲バカ」と陰で呼ぶのがよく分かる思いである。