ブイネット教育相談事務所


2006-09-14 房窓より

_ 房窓より

読者に慎んで秋のご挨拶申し上げます。

相変わらず仕事、執筆、看病の三つが重なって、読者にいたずらにクリックをさせ続けて申し訳ありません。

最近いよいよ原稿作業の質と密度ではなくて、量と時間が増えて、原稿の合間に他のことをするか、他のことをしながら原稿もやると言った状態に陥っている。これは酒飲みに喩えると、飲んでる合間に仕事をしている状態であり、いわゆる「中毒」状態になっていると言える。書き過ぎている人間は当然アタマが少し変になっている。長い付き合いだからなんとか制御することができるが、この状態で国語の指導を行うと、妙に冴える反面、すぐに脱線したくなってしまうのを押さえるのがなかなか大変だ。で、これをやると妙に気疲れしてしまい原稿を書くパワーが喪失される。仕方がないのでアルコールを飲みながら看病しつつ原稿を実家で書くが、長くは書けないで、病人からの呼び出しがなければそのまま2〜3時間寝てしまう。実家にヘルパーさんが来てくれて、自宅デスクで行う時は、デスク脇に布団が運んであって、書いて疲れるとそこに倒れ込み、目が覚めるとまた書き、その間にまたアルコール何ぞも口にし、疲れれば横になり,目が覚めれば机に向かう。そして仕事に出る。これで隣に温泉があれば言うことはない。う〜ん、やっぱりこの温泉が出て来るようだと結構切羽詰まっているんだよね。秋の法師温泉の湯舟がくっきりと脳裏に浮かぶ。普通この精神症状が来るのは受験で忙しい2月頃だもんね。ネットで調べると,我ながら何度も驚くが相変わらず本が良く売れている。もう8刷だか9刷だか忘れてしまった。5万部を超えたあたりで「ヤバい!」と感じた。図書館もあるし家族や友人もいるだろうから、10万人以上の人が私の本を読んでいることになる。実家近辺の本屋では仕入れる先からなくなってしまっているというから、過去の私を知っている人たちが読んでいる可能性が高い。これはコワイ。ウレシいけれどコワい。ていうわけで、この重圧を感じながら締め切りに追われているわけだが、私は思う。少なくとも,この状態を脱するためには、能力の進歩か新しいアイデアの着想が欠かせない。能力の進歩には努力の連続しかない。アイデアの着想には、良い景色と温泉が欠かせない。ハハッ、ダメだ。どうしてもここへ行く。後少しで一段落する。温泉を捨象して原稿へもどる。もたもたしていると次の本の締め切りがやって来てしまう。滅多に言葉を交わさない『天敵』に、「これが若い頃憧れた執筆生活かと思うと、笑うしかないな」というと、「ハハッ、本当だね」と笑う。現在時間14日午前11時だが、これから夕方まで一線に書く。多分それで出版社に送れる形になる。その上で仕事に出るのが本当に辛い。今夜は二人教えてその後実家に回る予定。今日は毛布を用意しないと危ないな。皆様も窓の開けっ放しなど、寝冷えにご注意下さいませ。ではまた。