2007-09-20 母の庭
_ 母の庭
火曜日また一つ脱稿した。
「お手伝い」の次は、「勉強させる」である。
脱稿したということは次の原稿に取りかかるということである。
しかし、次も、その次も、そのまた次も待っているのである。
その間もクライアントが来続ける。
9月から、1日3コマまでとしたが、「どうしても」と、土日休日は4件になってしまう。
17日も4件あったので、「休日か。でもどうして休日なのか。」と思ったが、帰宅=執筆なので、そのまま走りっぱなしで終わりまで済ませると、明くる日の夕方になってしまった。
ここでふと気がついた。「いったい昨日はなんで休日だったのだろう?」
手帳を開くと小さく赤い活字で、「敬老の日」と書いてある。
「敬老の日」だけは文字を大きくしないと目が悪い老人の敬老にはならない。
急遽実家に顔を出す。用事もあった。
_ 「昨日は敬老の日だったんだって、忘れていたよ」
「そう。私も今日まで知らなかったよ。それで誰も来なかったんだね」
目の前の庭はものすごいことになっていた。そもそもこの庭は「過栄養」で、植物が成長し過ぎる傾向を年々強めているが、今年の夏はひときわすごかった。
咲き終わってなおも残るユリの「木」は、小高い垣根のように伸び、その後ろには、まるで熱帯のようにサトイモの大葉が無数に広がる。さらにそこにシソの大木が重なり生え、奥の「ドクガ地帯」には、ミョウガが竹のように生い茂っている。しかしジャングルをかき分け、そこへ辿り着くことは不可能だ。そのジャングルの上に、柿の木だけが伸び上がり、大きな実をいくつもたわわにつけている。
暑い中頑張った植物の成長は大きく、秋の実りも大きいようだ。
「ちょっとはねえ、なんか抜いて、次の球根を植える準備をしなければならないんだけど、ここのところ蚊がものすごくってねえ」
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