ブイネット教育相談事務所


2008-09-10 ボードーゲーム

_ ボードーゲーム

自民党の「やらせ」総裁選が紙面を賑わしているが、最早驚きようもないことに、そこに教育のことを第一義に掲げる者は一人もいない。皆、税と経済についてしか語らない。日本の教育予算は、先進28カ国中最低だそうである。

本来未来を見据えるべき政治家に、未来を真剣に考える力はなく、相変わらず目前の周辺部分についてしか頭が回らないのである。彼らには、このままで行けば10年以内に若者の暴動が起こることが予知できないのだ。

学生運動以降の、若者が暴動を起こさないようにする教育は順当に功を奏し、代りに日本は高度成長を成し遂げた。

しかし同時に、少子高齢化した。子どもがいない家庭が増え、子どもについて考える人は少数になり、人々の共通の関心は経済だけになった。そして、大人が自分たちのために作った膨大な借金は、皆子どもたちの世代に払わせることになった。

自然環境は破壊され、子どもの遊び場は失われ、学校教育の低下で長時間塾で過ごし、忙しさのために群れて遊ぶことができず、しかもどうもアタマに悪いらしいテレビやコンピューターゲームは大人が子どもを商品と見て金儲けのためにやっていることらしい。お菓子を食べても安い物には何が入っているか分りはしないし全然美味しくない。親が買ってくる高いお菓子だって家畜と変わらない穀物で作られている可能性はゼロとは言えない。食品関係どこだって信用できるところはない。

大人は全然世の中を大事にしない。利益のことしか考えられない。しかも借金は自分たちは払わない。

つまらない授業、無能な教師、古い仕組み、どうしようもない教科書、自分の価値観のない親、テスト結果だけが全ての社会、そして社会の先端の政治家たちは教育のことなんて全く関心がない知性が感じられない顔をした人たち。この人たちがこのやり方でこれまで通り人をダマせると思っているならそれこそ無能の証拠である。

今は若者の「暴動」は個人単位で起こっている。しかし、社会全体の考え方とシステムがこのまま大きく変わらないままであれば、先行きがどうあっても良くないことを確信した若者たちは、自分たちの方がこの先長く生きるという潜在意識により集団で暴動に加わるだろう。そして、私も大人の一人としてその暴動の対象となることだろう。

柔道の石井選手の発言のせいか、「日本はもう良くならない」という意識が今若者の間に急速に広がっている。