2008-09-28 町医者
_ 町医者
もう一発不発弾変化球。
武蔵野市の健康診断の仕組みが変わったらしく、春受けたばかりなのにもうそれが来た。
例の気の好い慶応出の老人相手で疲れ果てた町医者に予約する。8時45分に来いとのこと。
その時間に来訪すると、すでに待合室の半分以上が老人で埋まり、受付美人嬢は、「先に、採尿とレントゲンと心電図と血液検査を受けて下さい。先生問診は今11番目ですから、10時30分頃になります。アンケート5にご回答がありませんが」
「それは文章がヘンなので何を言っているのか分らないからです」
「確かに分りにくいところがありますね。他に悪いところはありますか?」
「アタマです」
「ムプ。残念でした。うちは内科です」
過去経験から、10時45分と伝えて11時以降に来ることにする。
採尿を行い、前回より家庭内の苦しみが濃くなったと観察される資格看護婦に心電図を取られ、最後の瞬間だけは先生の声になるレントゲンを撮り、また先の看護婦から採血を受ける。
家へ帰って朝食をとり、事務所へ出、予想通り約束教師がいないことを確認すると、偶然来合わせた昔の生徒の親の日銀マン篆刻婦人とやや長く「上方漫才」をして、12時5分前医者に戻ると、15人近いお客が老人や中年主婦を主体に待合室にいる。
「予約時間が過ぎているので、ただ今なら3人待ちです。」
「何時まで営業予定か。」
「午前中の診察の最終予約は12時半になっています。」
まあ医者がどこら辺で飯を喰っているのかはだいたい把握しているが、15時から診療を再開するとすると彼もけっこう忙しい。
ゲラを読む雰囲気ではないので、週刊文春をパラパラする。
すぐに呼ばれて中に入ると、「レントゲンと尿には異常はない」とのこと。
「では心臓の音を聞かせていただきます。」というので、衣服をたくし上げると、
なぜか、「奥さまも何も悪いところはありませんでした」と言うので、
「あああいつはね、性格が悪いんですよ」と言うと、
急に医者は真面目な顔になって、
「そんなことをおっしゃってはいけません」と、穏やかでたしなめるような口調で言う。
一瞬、今日は医者の奥さんがここにいるのかなと思うが、彼女とは実は医者を出たあと自転車で通りすがった。今日の昼食はどこでするのだろうか。
この医者は自分より私の方がストレスがないと錯覚している。
編集者より、新たなるゲラ送ると電話あり。ゲラゲラ。