ブイネット教育相談事務所


2009-02-14 漢検問題

_ 漢検問題

財団法人「日本漢字能力検定協会」(大久保昇理事長)が、漢字検定事業で多額の利益を出した上、大久保理事長らが関係する企業と取引していた問題で、文部科学省は9日、京都市下京区の協会本部を立ち入り検査した。文科省などによると、関係4社には2006年度以降、広告や採点処理などの業務委託名目で約66億円が協会から支出されていたという。同省は「必要があれば是正の指導を行う」としている(プレス)。

漢字検定試験。これは日能研模試よりはるかに儲かるだろう。でも、御時世がら、官僚が「利用」できにくい。だから「公益法人」と称して民間がやる。すると、文科省が協力して結果的に大きな利益を上げる。収益は、約4000円を250万人が払って受けたとすると100億円!その他テキストも売れまくりだろうから「大成功」であろう。民間が金儲けに成功することが歓迎されることは明らかな世情であるが、これを素人考えで官僚に天下りさせないから黒字が出る。

料金が高すぎることを容認したのは明らかに文科省官僚であり、彼らが相応の「キックバック」を受けているのはノーパンシャブシャブ的に当然なのに、第三者機関ではなく、彼らが「立入検査」する。彼らにそんな資格があるわけがないのにこれを容認する政府はいったい何をやっているんだろう。まあ「政治家」だってこんなオイシい話に乗らないはずはない可能性が高いが。

センター試験では、約1万8千円で50万人=90億円集めるが、毎年見事に収支はゼロ。なぜかと言えば、余分な金は全て天下りした官僚の人件費になって償却されるからである。センターで1万8千円ならば、漢検で4千円取ってもどうということはないと思うのは当然の解釈であろうが、2000円の「誤差」は、「30億」の黒字になって現れてしまう。文科症官僚は思うだろう。「そんなの30人の給与と退職金に当てれば合法的に済むのに」。これでは「円天」首脳部と同レベルの発想である。

私はジャーナリストではないので、これ以上細かに記述する気にはなれないが、何が行われているのか「一目瞭然」なはずなのに、なぜかメディアはその「本質」を突くことはない。金儲けした「結果」を非難するのであり、金儲けした「システム」を解明しようとするのではない。ここには「公的ディズニーランド」の無能高学歴的メディアの「技」がある(大学入試問題利用可能)。

金儲けを悪いと言えば、この資本主義社会自体が成立しなくなってしまうので、政府の権力で金儲けを成立させ、そのおこぼれを官僚ファミリーが味わうことのみがいけないとはっきり書くべきであろうが、なぜかそれは書かない。広告収入が目当てならば、タダで配布するべき水準に近い。

「公益法人」が、マクドナルドやディズニーランドのマネをする。もはや腹の皮がよじれるほど可笑しいが、これが世の「実相」であるらしい。

税金を徴収した国民に「金をバラまく」という政策がどれほど卑しい発想であるか分ろうというものである。「払えなかった人」たちにのみ恩恵を施すのが社会福祉の「王道」ではないか。それを、「経済効果」とかぶせる。「無駄遣いして下さい」と言うのではあまりにも国民をバカにし過ぎる。でも、それが分って行動している政治哲学の小沢が正着を唱えるとも信用できない。だからこそ、森が動き、小泉が「爆発」する。そして「電波芸者」氏が自民党を再評価する。

私は、インチキ法人天下り財産等没収法の制定を提案する。

郵政民営化なんてどうでもいいことだ。宅配業者に任せれば済むことだ。

この事実が一般に認識された瞬間に、我々は不当な権益に甘んじて自らそれを改善できない人たちに遭遇する。

生産的ではない営業行為、実際価格を偽る販売行為。既得権益を守ることで成立する生活手段。

ここにおいて、誰が「悪徳」を自覚的に実行しているのかは明らかになろう。

最近このブログについて、「たとえ冗談と称しても、危険である」と伝える人が多いが、読者諸兄は如何お思いであろうか。「止めろ」という御意見があればいつでも止める所存である。

以上、完全とは言えないまでも「冗談」で書いた。