ブイネット教育相談事務所


2007-06-05 SEOUL紀行ー連載第7回

_ SEOUL紀行ー連載第7回

目が醒めると、枕元の時計は午前7時23分。約5時間眠ったことになる。

カーテンを開けるとよい天気である。朝日を浴びた前方の岩山から強い波動が来るのを感じる。この波動の強さは並大抵のものではない。日本でも滅多に見られない強さである。ホテルの位置からすると、都の西北に当たる。時間があれば、ここへも行ってみたいと強く思った。

シャーワーを浴びて、階下で朝食をとる。

10時30分よりプレスインタビュー。朝鮮日報をはじめ、約20人の記者の質問にお答えする。テレビ局のカメラも回る。これでもかというほど写真を撮られる。でもこれもすでに慣れたもの。最近こういうとき、私は「変装」しているのである。  

通訳は、珍しく漢字が多い名刺を差し出したキム・ジミン嬢。上品な美人である。「日本語国際会議通訳士」とある。

最初やや敵意を持った記者たちが、私が「教育は国家体制のためにこそある」とか、「人生が90年になった今、単に受験に勝つだけでは真の勝利を手にすることはできない」とか、「兄弟とも言うべきこの二つの国が、自国の国家体制をまとめるために反目し合うのではアメリカの思うつぼだ」といった発言を熱心に書き留めるうち、徐々に親近感を持ってもらえた感触になった。通訳を通じて了解する中に、日本語そのままで了解する若い女性があった。後で分ったが、この人は、キム・ヘースンさんで、日韓の出版社をつないだエイジェンシーの人だった。

会半ばに私には全然分らないが、多分プロモーション用のことを懸命に話した、21世紀ブックのソさんもそうだが、韓国の女性は魅力的な人が多い。ところが、中に、仕事ができそうな仏頂面の二女性があり、この人たちが、「あなたの男の子と女の子を分けて教育するという視点は、性差別ではないのか」と来た。「性差別ではなくて性区別だ」と応じたが、どうも韓国では、日本に約10年遅れてフェミニズムの時代が到来中であるらしい。私の本は、フェミニズムが圧倒的に勝利した後の問題について言及した本なのである。

この後も、何としてでも男尊女卑の見解を引き出そうと努力する。どう書かれたかは分らないが、彼女たちだけが化粧気がないことが日本のフェミニストに通じてオモロいと思った。日本のフェミニストたちの最終結論は、結婚制度の否定である。これは、残間絵里子以外ほぼ世代交代しないことを意味する。

世代交代に積極的でないことは、「負け犬」である。そして私は、「負け犬」の実体は、上野千鶴子女史以外、性的快感が未経験な人たちであろうと男性直感的に客観化している。つまり、究極のフェミニズムは、良いセックスを与えられない男性の責任なのである。しかし、これは、どちら側が聞いても怒ることなので、日本同様しゃべらないことにする。この葛藤を理解されることは不能だから、私もフェミズム女性に免じてインポの精神で行くことにする。この後昼食会になったが、フェミニズム女性たちは早々に去り、残った女性は「美人」ばかりだった。これ以上書くことは日本人のフェミニストにも怒られることなので、ジェンダーを良く客観化する私は、これ以上の言及を避けることに致したい。フェミニストは、渡辺淳一に沈黙するべきではなかった。