2008-05-20 満月キャンプ
_ 満月キャンプ
午前4時半起床。降雨予想3時より「本降り」。
入浴後出発するも、忘れ物多し。
6時、深沢で、サバイバルキャンプ焚火名人の写真家をピックアップ
6時半海老名で参加メンバー4人全員合流。
8時丹沢着設営。雨と川の増水を想定して、流れより約5m上の「台地」に場所を決める。他のキャンプ客はゼロである。事前にこの予報下でキャンプを止めると誰一人言い出さなかったから不思議である。
午前は小生得意の焚火ソーセージに、友人用意の焼きそば。新緑が超美味しい。
3時よりの降雨予報だがその気配は全くない。
シャンパン、ビール、フランスのリンゴ酒サイダー(名前は忘れた)、ワインと飲み継ぐ。
新緑と焚火と酒で完全なる癒し。
午後は超凝った本格カレーを作る。
雨は降らない。その気配すらない。
午後6時半。カレー出来上がり直前、車と煙を見た役場の若い人間が二人やって来て、
「午前3時をピークに、予想降水量200ミリ以上のお知らせです。」
―お疲れさまです。夕食が済んだら撤退します。
このメンバーにそんな気があるはずがない。我々はもっとひどい目も経験している。
午後7時。やや降り始めた小雨の中、またしても役場の人間が来る。さっきとは異なり中年二人組である。テントの数と人数を確認して、河原に誰かいないかチェックを行う。
―毎度お疲れさまです。夕食が済んだら帰ります。
「そうして下さい。もし雨が降り始めたら絶対に河原に近づかないで下さい。大雨の予報です。ダムの放水もあり得ます。」
女性たちに呆れられる中年4人男に、ここで帰る気持ちがあるわけがない。
午後7時半。やや強くなり始めた雨の中、最上出来のカレーをパクついていると、もう一度最初の二人組がやって来た。
―お疲れさまです。何度も言う通り、夕食が済んだら撤収します。
彼らが帰った後、ミーティング。
すると、40を過ぎて愛娘を得た友人が、「俺は冒険はしない」と真顔で言う。この人物は、あの「無鉄砲」と言わざるを得ない、30年前のインドムンバイ〜パリフランス間の自動車旅行を提案した男である。
で、近くの温泉宿で素泊まり飲み直しということで、強まりつつある雨の中、びしょびしょになりながら「撤収」。
ところが、車に移ると、「締め切り」から脱出して来たプログラムデザイナーが、「僕はできたら今日は帰りたい」と言う。
あっという間に東京に戻り、深沢で写真家を下ろして、高井戸温泉につかり、午前0時帰宅後、深夜デスクワークをする合間にこれを書く。
外は殴りつけるような雨である。
「天よ、思いのままに雨を降らせよ」とは、キャンプの前に唱えるべき言葉ではない。
以上とは別に、「中年男」がなぜ嫌われるのかを観察考察できた一日であった。
男が「主体的」に生きるのに、女を気遣わずにやりたいことをすることに、いったい何が「問題」あるというのか?
我々は主体的に撤収帰宅した。
天よ、思いのままに雨を降らせよ!
自分の家ではみんなそう思っているに違いない。
20日午前11時11分、最遠満月である。