ブイネット教育相談事務所


2008-05-24 贋作

_ 贋作

_ 昔、シュルレアリスムの大御所、サルヴァトール=ダリ氏が、当時氏の贋作が世に多く出回っていることについて、新聞記者のインタビューに答えて曰く。

「それは実にありがたいことだ。何しろ、勝手に私の名声を高めてくれるのだから。」

最近事務所宛に、次のようなメールが来た。

―私の読んでいる無料ブログで、「松永先生の講演会で、『衝撃的な事実』の公開があった。それを読みたい人は、有料ブログに入会して下さい。」と言うのがありました。そういう利用のされ方をされていることに先生はどう思われますか?

即座に脳裏に浮かんだのが冒頭のダリ氏の言葉であった(ダリ氏とは月とスッポンであるが)。

ライブドア側ブログ(そのうち止める予定)にも、さもありげな広告が勝手に付くが、筆者の立場からすると、その方がよほどタチが悪いと言える。筆者は、これらの広告主たちとは一「面識」もない。

「衝撃的な事実」とは何なのか?あるいはそう思わせるものは何なのか?筆者には「愉快」の一言である。

「笑劇的な」の変換間違いではないかと思うが、だとすると、このブログの方がよほどそうとも言える。

私は地位立場のない人間で、おまけにいかなる組織にも属さない「アナキスト」で三矢ならぬ「アウトサイダー」ある。もし私の言に、「衝撃的な事実」があるとするならば、それは、「冗談の冗談」か、今様ジャーナリズム同様、「冗談を了解しない生真面目さ」の結果であるかのいずれかである。

私が「冗談」で望むことは、全ての国民のリテラシー向上の機会均等化である。

文科省は、これほどの「冗談」はないと思うと思う。

アホなニヒリストが、半ば「冗談」で書いたり話したりすることを、「衝撃的な事実」とするのは、笑劇的である。

当然のごとく、以上、全て、「冗談」で書いた。

すいません。一般の人たちまで、「鷲田清一化」させて。