2006-01-17 東大総長
_ 日経新聞夕刊に、東大総長小宮山宏氏の『東大よ動け、日本よ動け』が連載されているが、「東大を世界一の大学にする」という飽くことなき権威追求願望が語られるだけで、相変わらず東大がこれまでやって来たことの自己批判は全くない。
なぜ今頃このような記事が出るのか。それは、末期に至った学校が、生徒アンケートをとるのと同様の理由だと私は見る。また、日経幹部が東大に頼まれたとしかいいようがない。
東大は危ないのだ。小学生からひたすら点だけを追い続けた者が多く入学し、優秀な人材が不足して来ているのだ。トップがこのようなつまらぬ発想しかできないのであるから、それも当たり前というべきかもしれない。
このことは他の一流大学でも定番化しているが、大きく変わろうとする時代に創造性のない人材は役に立たない。
問題は試験システムにあると、かねがね私は主張して来た。暗記を重視すれば、思考力や発想力のない者が多く成長する。我が国を未曾有の困難に陥れた東条英機は暗記の天才であった。好奇心に基づかない学習は、権威指向の人間を多出させる。大切なところで的確な判断することができない人間、未来を見据えたビジョンを持てない人材、これらは暗記偏重の教育によって生まれる。
この項について詳しく読みたい人は、小生執筆、サンケイ新聞論壇誌「正論」2月号の『ドラゴン桜の罠』をご参照いただきたい。
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