ブイネット教育相談事務所


2006-05-09 母親似

_ <母親似>

連休最後の日にやっと家族で実家を訪問。病床の父を見舞いつつ母の手料理を食べて談笑する。

明けて、小学六年の女子生徒に初めての授業。不思議なことに,この生徒は顔立ちが私の母に似ている。いや顔立ちもさることながら表情の作り方が似ている。さらに驚くことに、思考回路も似ている。アタマは正確に働くのに素直で意外と簡単な選択肢を読み落とす。手先も器用であるというのに、実際何かをやらせるといい線まで行った後はいい加減で狙いを定めることを怠る。

長い個人指導活動でもこんなことは初めてである。

私は母の教育なんてしたことがない。あるとすれば,無鉄砲で心配や苦労をかけて忍耐力をつけさせたことぐらいである。「天敵」には、一度だけ、「そんな考え方しているとやがてアタマが悪くなっちゃうよ」とアドバイスして、「私をあなたの生徒と同じようにとらえるものの考え方はなしにして下さい。」と切り返されて、以後「指導」を断念している。人呼んで、「見殺しの松永」と言われるが、辛い思いを禁じ得ない。

長いことこの仕事をしていると、生徒がそれまでの誰かに似ていることが多くなるが、これから先、「天敵」に似ている生徒や、「初恋の人」に似ている生徒が出て来たらどうしようか。本心お断りしたいが、好奇心を抑えることはできないだろう。

母に似た生徒が現れるとどういった気持ちになるのか。それは自分でも納得の行く「敬虔」な意識なのである。教師であることも生きていることもなかなか面白いことだ。